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こんな台詞をものまねタレントが口にしたりするが、
サッカーシューズの分野ではマル2(インジェクター2002)にこそ当てはまる。
こいつは製品名こそ2002だが、品番は900である。
インジェクターの系譜はこの数字で大体の位置付けと品質度合が判るが、
900という番号が最終章ではないが、系譜からみると900という数字で、
コイツの持つ存在意義と、希少性、最高レベルが読み取れるのだ。
インジェクター とは、アシックスのサッカースパイクの、
固定式を指す。取り替え式は「シャペ」だ。インジェクターとシャペの歴史が日本の
サッカー史を支え、
国内メーカーで唯一無二の存在感を示してきた。
インジェクションマシンによるダイレクトインジェクション製法で作られ、
12本の円柱形で、乳白色の少し黄色みは入ったポリウレタンソールが、
インジェクター2002の先ず特徴である。当初は軽量の為のインジェクションマ
シーンも、
その後は「履き味。」にスタンスを変えて、現在に至っているが、足に沿う感覚を味
わえる、
摩訶不思議なマジックを持った足裏体験を齎す製法だ。
アッパーは踵で繋がる、正に1枚革である。この製法で作られたサッカーシューズ
は、
もうインジェクター2002しか市販品では無い。過去にはブラジルブランドのメー
カーにも有ったが、
現在もカタログモデルとして有るのは、コイツだけ。
さて900という数字だが、それは850、870といった過去の名品の、
その上に有るという意味である。作った年代が後だからという消極的命名ではなく、
銘刀とも呼べる850よりも、一時のアシックストップの870よりも、まだ上が有
るんだぜというasicsの自信の表れで有り、
価格もさることながら素材と製法の王道を行く、最終回答のようなモデルなのであ
る。
私はTSI900という品番こそが、マル2の正体だと思っている。
履き心地と素足感に拘るモデルは、本当のところ少なくなっているが、
そんな意地のような製品が無くならないよう切望してやまない。
生産拠点が国内からアジア各国に移りつつある中、マル2だけは崇高な特別モデルと
して、
受注生産かイージーオーダーでも後世に残したいサッカーシューズである。
マル2はもう常備しているショップも少なく、試し履きする事もなかなか困難だが、
最初の足入れ感はあまりアテにはならず、2,3かい履いた後に本来の履き味を示
す。
お店で試しても、「キツイ」と、「「頼りない。」の2通りの感覚しか最初は感じな
いかもしれないが、
そここそがマル2マジックな点で、上下に薄い作りでも、段々と沿うような履き心地
に成り、
途中からは試合用ファーストチョイスとなる事は間違いない。
つま先周りの補強が無いせいで、固い土環境での連続使用はご法度だが、
ラインも本革で作られた日本最高峰のサッカーシューズを、一度試してみてほしい。
Text 髭
