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2万円近いコストのスパイク選びの中では、
選択肢も多く、非常に迷うハメになる。現状では、純国産モデルというのは、
表に少なく、稀有な存在でさえあるが、アディピュアジャパンTRX HG+は、
そういったハイパフォーマンスモデルの中でも、積極的に試し履きして欲しい。
買う買わない。は別にしてもだ。
アディピュア自身の成り立ちは、旧NOVA系の継続モデルであることは明らかで、
70年代前半のクラシカルモデルのアウトラインを復活させつつも、履き心地とタッ
チ感を重視した、
テクニシャン向けモデル。プレデターシリーズや、F系とは全く位置付けが異なる
が、
当然の如くこの様なソフトライドで、素足感覚重視モデルの綿々とした継続が、
本家adidasの真骨頂でもある。
パルスの時代のアヴェイロや、マニア時代のサンヴァノヴァとは違い、
アディピュアは別企画の、プレデターデザインから離脱した、
独自路線となった。その中でもジャパンモデルは、
人工芝と土に対応した。国内最強の位置付けとなっている。
インターナショナルモデルと、ジャパンオリジナルとの、大きな違いは、先ずソール
形状に有る。
第二に、踵のアキレス腱を覆うパットの有る無しが、外観上の違いで、
それ以外では履いてみないと、日本製かインドネシア製かは、ぱっと見・・・では識
別不能だ。
アディピュアジャパンTRX HG+を初めて履いた印象は、
国産ファルカスとも、その前のパティークと全く異なり、
日本人向けと媚を売るようなワイド感丸出しモデルでは無く、
ソール設計含めて即戦力のギアを作ったというのが第一印象で、
全く違和感とういうか、文句のつける部分が非常に少ない点が驚きだった。
今までのadidas製品には無い、何か?を感じ取る事が出来のも事実で、
その違いを上手く文章では表せないのが悔しいが、
正直言うと、国内メーカーの軽量でロングセラーなモデルの、
人工芝バージョンをもっと柔らかくしました・・・・といった感じと言えばいいのだ
ろうか。
いや、ソールの反発もちょっと違うし、体験したことの無い、不思議な履き味であ
る。
冷静にシューズを観察すると、パティークでウィークポイントとなった靴幅に対して
のソール幅、長さの違和感や、
ファルカスの踵部分の緩さも解消され、シュータンも軽やかになって、
メッシュと革のハイブリット仕様になっている。
これから蒸す季節には、とても有難いし、シューホール間隔も、
思いきり良く、意図的に広くなっている。コレは他社のロングセラーにも言える事だ
が、
タイトに作ってなくても、タイトに感じる事が出来るのだ。
adidas国産スパには、10年ほど前に大成功を収めたサルディーナというモデルが有
るが、
そのサルディーナをもっとタイトにして、ソールのスタッド配置も変えて、
異型楔型ソールでありながら、より両サイドに広くスタッドを広げ、
ある程度履き馴染んだ頃の高さに最初から調整して有る。そんな感じである。
低さ故の耐久性の短さは否定しないが、日本の土壌に合わせたらこうなる。を具現し
たら、
丁度いいのがこのあたりなんだろうと思う。
履き味は、中足部の3ストライプスのホールド感も感じつつ、
ラインの後ろ側の本革のフニャッとした、これまた玄人好みというか、
2002年以降の、中足部と踵をガチガチに固定するスパイク履き味ブームに慣れた
足が、
一時ホッとする感じ。別にそれが悪い訳じゃないけど、なんだか懐かしい。
実際にスパイクの本革感というのは、些細な事でも、こんな小さな部分に有る気がす
る。
踵に近い側面で、実際に動かす部位では無いけれど、ライン後ろ側の質感が、
実はシューズの良い悪いを決めるポイントでも有ったりもする。
そんな細かい部分でも満足感を得られる、通好みのスパイク登場なのである。
さて、実際にこのスパイク購入で、最も気をつけなければいけない部分があるとすれ
ば、
緩めのサイズ選択をしない事だ。タイトに履いて、自分の足形に近づける。
そんな育てる楽しみも併せ持っている高級スパイクである。
そして最近の新機軸スパイクで、「履かされている。」感じを抱いているプレーヤー
に、
特にお勧めのモデルである。
個人的には白もイイけど、黒で磨き倒すのもいいかなと思っている。
Text by 髭
